(高エネルギー加速器研究機構より)
霧箱に興味を持ってくれてうれしいです。
質問いただいた通り、霧箱では放射線を見ることができます。ただし、電気を持った放射線だけです。
放射線には、以下の3種類があります。
α線(ヘリウムの原子核/プラスの電気を持っている)
β線(電子/マイナスの電気を持っている)
γ線(光の粒子/電気を持っていない)
電気を持った粒子はこのうちα線とβ線です。ですので、霧箱ではこの2つの放射線が見えます。また、霧箱ではこの2つ以外にも、宇宙から降ってくる素粒子も見ることができます。それはミュー粒子という素粒子です。
KEKではミュー粒子も見える大きな霧箱があるので、ぜひ見に来てくださいね。
また「周波数」という言葉を出してくれましたが、放射線のうち周波数が関係するのは、電気を持たないγ線です。ですので、周波数にかかわらず、γ線は霧箱では見ることができません。
加速器の測定器には、霧箱の進化版「飛跡検出器」が入っていますが、それではγ線(光子)を捉えることができないので「カロリーメーター」という別の検出器などと組み合わせて粒子をとらえています。